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硬化療法の「効果」

[2022.11.13]

今週、硬化療法の治療後の方々にお会いしました。皆様、治療効果を認めており一安心でした。

お一人は、30代男性で長時間の立ち仕事に従事されている方です。夜寝るときに足のこむら返りに悩まされていました。カテーテル治療をするほどの病変はなかったのですが、硬化療法するにはうってつけのポコポコ浮き出た静脈瘤が足首近くにありました。硬化療法後はその浮き出た血管はしぼんで、こむら返りは起きにくくなったようです。仕事中の弾性ストッキング着用もしていただいているので、それも合わせ技となって効果を得たのでしょう。

もうお一人は70代の女性、10年ほど前に他院で下肢静脈瘤手術を受けたことがある方でした。両下肢全体的にボコボコ浮き出た静脈瘤が多数あり、再発病変でした。エコー検査では以前治療された部位はきれいに逆流は止められているのですが、それ以外の場所から再発した静脈瘤が多数ありました。カテーテル治療後に数年経ってからの再発は、なかなか厄介ではあるのですが、硬化療法が実力を発揮することがあります。この方も、「浮き出た血管はほとんど目立たなくなって、満足度は89点。足も軽くなりましたよ」とおっしゃってくださいました。

硬化療法は南ヨーロッパ発祥の歴史ある治療法ですが、なにぶん地味な注射の治療です。ポリドカスクレドルという薬剤を血管内に注射して炎症を起こし、その炎症が治る過程で静脈瘤も潰れて消えていく治療です。1回の治療で1~2ccほどしか注射する場所がない時もあります。私も当初、たったこれだけの治療で効果があるのかなあと半信半疑でしたが、意外と患者様から良い反応・お声をいただき、硬化療法の効果を実感でき、続ける原動力となっております。

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