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長引く蜂窩織炎・皮膚炎に対する動注治療 急性捻挫(骨折)や痛風などの熱・腫れ・痛みにも応用できます

[2025.03.28]

先日、皮膚科の先生より長引く蜂窩織炎(皮膚炎)の患者様を紹介いただきました。抗生物質を2種類、3種類処方され、少しよくなったり悪化したりを繰り返していました。下肢静脈瘤も多く認めました。下肢静脈瘤は皮膚炎や皮膚色素沈着(皮膚の色調変化)など皮膚トラブルをよく起こします。漢方薬や弾性ストッキングなどで炎症を抑えてから下肢静脈瘤治療を、という作戦をとりましたがなかなかよくなりません。写真のように赤く腫れた場所は熱をもち、少し触れただけでも痛がります。それゆえ弾性ストッキングもはきにくかったようです。静脈瘤治療目線を変えて、奥野先生の考え方(長引く痛み・炎症部位にできてしまう、慢性炎症血管=モヤモヤ血管)でエコーにて観察し直してみますと、燃え盛るように無造作に増えてしまったモヤモヤ血管を検知しました。

そこでチエナム動注治療をさせていただいたところ、直後から赤みが薄くなり、私も患者様も驚くくらいでした。

蜂窩織炎や皮膚炎は多かれ少なかれ、感染も関与していることが考えられます。ですので抗生物質であるチエナムを動脈の血流に乗せて患部に届けるのは感染制御の観点から有利なのではないかと思っております。このチエナムは古くから使われている、水に溶けにくい抗生物質です。10㏄の生理食塩水に粒子が残る形で溶かして、攪拌しながら動脈に注射します。この粒子がモヤモヤ血管だけを詰めて(塞栓)潰してくれるのです。潰してはいけない正常な血管は潰すことはできないので安全な治療です。この動注治療は抗生物質を使用していることで保険診療に認めてもらえないというマイナスの一面もあります。抗生物質はあくまで、ばい菌を殺すためのものであり、このような使い方は「目的外使用」と判断され保険診療に認められないようです。自費診療ではありますが、片足動注3万円(両足4万円)、片手動注2.5万円(両手3.5万円)とオクノクリニックと同じ値段設定で提供しておりますので、長引く痛みでお悩みの患者様に一人でも多く受けていただけたらと思います。

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